「アチュウさんにご相談がありまして…。」とお電話を頂きご来店を下さった女性。
おそらく私と同じくらいのご年齢とお見受けいたしました。
「主人の還暦のお祝いの晩餐を自宅で行なうのですが、その時にテーブルに飾るお花とお祝いのブーケをお願いしたいのですが…。」というご相談でした。
私のアタマの中がいろんなことを考える前に(^^)奥様からの一言、
「私たち夫婦は、かなり年が離れているんです。」
「ちなみに…。」と、ついつい質問をさせていただいたところ私が過去に出会った中で一番の年の差カップルでした。
私の両親も7歳の年の差があり、昔は「父が成人式を迎えたときに、母は中学に入学するほどの年の差かぁ~。」なんて思っていたこともありましたけれど、今となってはなんてことはありません。(笑)
還暦といえば赤。
ということで、奥様が当日コーディネイトされるご予定の食器やクロスとも相性がばっちりだったので、テーブルのアレンジは赤いお花がメインに決定しました。
(仲卸のSさんが、わがままを聞いてくださったお陰でアネモネもバランスよくて良い感じ♪ありがとうございました。)
そして、ブーケは…。
「主人の好きなお花がフリージアなんですが、使用していただくことは可能ですか?」と奥様からのご質問。
「もちろんです!」と、張り切って仕入れたフリージア。
ギリギリまで温度を加えて頑張りましたが、頑なに咲いてはくれませんでした。(><)
何輪かはほころんではきましたが、咲いてくれたのは1輪のみでした。
なんだか「まだまだこれから、ゆっくりと咲き続けます!」とご主人に言われているような気にさえなりました。
蕾ばかりでは華やかさにかけると思い、相性がいいと思うリューココリーネと一緒に…。
お届けさせていただいたときに奥様がとても喜んで下さったのでホッといたしました。
サプライズ成功したかしら?
そういえば、この日の夜、お風呂上りのダンナマンがとてもブルーな面持ちで、「万が一のことがあったらいけんけぇ、一応、伝えとくけど、さっき風呂場で滑ってこけたんじゃけど、かなり頭を強く打ったけぇ、明日の朝、目を覚まさんかもしれん。人生って、こんなもんかもしれんなぁー。」
「幸せじゃったわ、ありがとうな~。」と、まさかの遺言。
(忠実に方言で。^^)
「んなわけないじゃん!」とも思いながら、ちょっと心配になってきて、食事の後片付けをしながら、人生の終わりに私に伝えたかったことが「ありがとう。」でよかった。と妄想していたら涙が溢れてきて(笑)、「ありがとう。」と落ち込むダンナマンと、涙する私。
それはそれは可笑しい夫婦であります。(爆。笑。)
それでも、やっぱりちょっと心配で夜中に何度か生存確認をしていましたが(笑)、朝方にはすっかり忘れて爆睡していた私。
隣でいびきをかきながら生きていてくれたことが、何よりの救いでした。
私も、ダンナマンと夫婦になってもう少しで20年。
今となっては、夫婦には年齢なんて本当にどうでもよくて、幸せだと感じることや美味しいと思うこと、笑いのツボや心地良いこと、そんな感覚が同じであることのほうがずっと大切だと思っています。
S様、ありがとうございました。
いつまでもお幸せに(^^) そろそろフリージアは咲いてきたかな?
こんなブログで応援をしてもらえるものかどうか(笑)
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